地震・防災・地震予知の専門掲示板

> 何故今回だけ警戒と思われたのですか？
> いつもは辛口コメントばかりなのに今回だけいつもと違ったのが気になりました。

ここに投稿される現象の大半は、「ただの珍しい出来事」でしかなく、地震との結びつきを支持する実績がないため、その発生原因が、地下で起きた出来事との関連あるやらないやら、皆目見当のつかないことばかり

一方、当該の投稿は、地下（プレート境界面）で起きた事象そのもの

スロースリップが発生すると、それが大地震発生のトリガーとなるのでは？という可能性を指摘する向きもあるため、平常時に比べて地震の発生率が高まる、という考え方にも一理あるかもしれない、と申し上げた（念のため補足するが「警戒」といった、気分が盛り上がるだけの空虚の言葉は意図的に避けている）

さて、南海トラフ周辺でのスロースリップだが、オレの不勉強で申し訳なかったが、しかるべき資料

https://www.jma.go.jp/jma/press/1903/07a/mate01_1.pdf

P7「上図領域a内の時空間分布図(A-B投影) (2000年1月1日~2019年2月28日)」の図によると、2000年以降、実はこれだけ頻繁に発生していた

これもまたオレの勉強不足の思い込みだったが、普段から「小規模な地震でエネルギーを小出しにすることで、歪みが解消されて巨大地震発生リスクが下がる」という考え方には意味がない、と申し上げてきた件について部分的な訂正が必要だ

数回の単発の地震でエネルギーを分割して放出する考え方には期待できない、というくだりに訂正はないが、数日を要する一回のスロースリップでMw6前後に相当するエネルギーがゆっくり放出されており、これは巨大地震が回避できるだけの「エネルギーの小出し」に該当すると言えるかもしれない